2010/06/11

出発。


2010年6月8日、早朝−。

大きなスーツケースを抱え、バレンシア通りの自宅を出る。
4時30分のバルセロナ、辺りはまだ薄暗い。

アムステルダム経由、ヨハネスブルグ。オレンジ色のユニフォームを着た大勢のオランダ人(これがみんなでかい)と僕を乗せたKLM機は、一路南へ飛んでいく。




ドイツワールドカップから4年が経った。

4年前は開幕前日にグラスゴーからハンブルグへと飛んだっけ。
ドイツ中を回った一ヶ月。
決勝の地ベルリン、オリンピア・シュタディオンの光景は今も鮮明に残っている。

あれから僕は4歳年をとって、住む国も、街も、周囲の色んなことが変わった。
でも大会が始まる前の、この高まっていく気持ちは、18歳のときに初めて見たフランス大会の頃と何も変わらない気がする。

ヨハネスブルグ空港に到着し、出口へと歩いていく。
目の前に二人のメキシコ人がいた。楽しそうに肩を組む姿。
みんな、きっと同じ気持ちなんだろう。